
最近、ふとした瞬間に「もしかして見られているんじゃないか?」って、背筋がゾッとすること、ありませんか?
私の場合、SNSで何気なく投稿した写真の背景に映り込んだものから、友人との会話がまさかの展開になったり。デジタル社会に生きる以上、私たちはもう「見られる」ことから逃れられないんだな、なんて諦めにも似た気持ちを抱くことも。
そんな漠然とした不安を抱えながら、金原ひとみさんのAudible版『YABUNONAKA』を聴き始めたんです。まさか、その「ゾッと」が、これほどまでにリアルな肌感覚として迫ってくるとは、思いもしませんでしたね。
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目次
金原ひとみが描く「YABUNONAKA」:私たちの日常に潜む不穏な気配

金原ひとみさんの作品は、いつも私たちの心の奥底を覗き込むような鋭さがあって、大好きなんですよね。
今回、Audibleで聴いた『YABUNONAKA』も、まさにその真骨頂。
夫婦の日常が、ある日を境に「誰か」によって監視されているんじゃないかという、そんな漠然とした不安から物語が始まるんです。
物語の主人公は遠藤と佐伯というごく普通の夫婦。彼らの慎ましくも平穏な日々が、まるで何者かの視線によって浸食されていくような感覚。読み進めるほどに、その不穏な気配が現実と溶け合っていくようで、私も最初は「まさかね」なんて思っていたんですよ。
「監視」が日常を侵食する恐怖
最初は些細な違和感から始まるんです。部屋に置かれた見慣れないものが増えたり、自分たちしか知らないはずの会話の内容が、なぜか他者の口から漏れていたり。まるで、透明な壁の向こう側から、自分たちの生活が覗かれているような感覚。
現代社会って、SNSやスマートデバイス、監視カメラ…あらゆるところに「目」があるじゃないですか。
私たち自身も、知らず知らずのうちに、誰かの「目」になることもありますし。
この作品を聴いていると、そんな日常に潜む「見えない目」の存在が、じわじわと現実に迫ってくるようで、本当にゾッとしましたね。
- 主人公たちが、自分たちの変化を疑いつつも、それが「気のせい」だと思おうとする人間の心理。
- 現代社会のリアルな監視技術と、小説の世界がシームレスに繋がっていく瞬間。
- 声の演技が、登場人物たちの戸惑いや恐怖をダイレクトに伝えてくること。
Audibleで聴く「YABUNONAKA」:耳から入る”現代社会の恐怖”

正直、この手のゾワゾワする話は、紙媒体で読むのが一番だと思ってたんですよね。自分のペースで、読み飛ばしたり、深く考えたり。でも、『YABUNONAKA』はAudibleで聴いて、本当に世界が変わりました。
声優さんの演技がもう、完璧なんです。遠藤と佐伯、それぞれの感情の揺れ動き、焦り、そして諦め。それが耳から直接入ってくるから、まるで自分がその場にいて、隣で彼らの体験を見聞きしているような感覚になるんですよね。
情景を想像させる声の力
目を閉じて聴いていると、遠藤が感じる「誰かの視線」とか、佐伯の「じわじわとした不安」が、本当に自分のことのように感じられるんです。特に、物語が終盤に近づくにつれて、声のトーンが変化していくのがまた…もう、鳥肌モノでした。
紙の本だと、どうしても自分のペースで読んでしまって、情報を受け取る速度をコントロールできるじゃないですか。
でもAudibleは、声の抑揚や間、そして何よりも「音」として情報が流れ込んでくるから、強制的にその世界に引きずり込まれる感覚なんですよね。
私はここが特に好きでした。
「YABUNONAKA」が問いかける、現代を生きる私たちの選択

この作品を聴き終えて、改めて考えさせられたのは、私たちが日々の中でどれだけの情報を、無意識のうちに手放しているんだろう?ってことなんです。
「便利だから」とか「みんながやってるから」っていう理由で、たくさんのサービスに個人情報を提供したり、自分の行動をデータ化させたり。それがいつの間にか、自分たちを縛り付けるものになってしまうんじゃないか、と。
「見えない壁」の向こう側に何がある?
金原ひとみさんは、きっとこの作品で、私たちのそんな現代社会に対する盲目さや無関心に警鐘を鳴らしたかったんじゃないか、なんて思うんですよね。私たちは、透明な「ヤブ」の向こう側に何があるのか、ちゃんと目を凝らしているだろうか?って。
『YABUNONAKA』は、単なるSF的な恐怖小説としてだけじゃなく、現代を生きる私たちが直面している倫理的な問題や、情報の自由について、深く考えさせてくれる作品だと感じました。
聴き終わった後も、しばらく色々なことを考えてしまって、なかなか頭から離れませんでしたね。
私自身の「YABUNONAKA」との対峙、そして次の一歩

正直、Audible版『YABUNONAKA』を聴き終えた後、しばらくは自分のスマホやスマートスピーカーに、どこか疑いの目を向けてしまったんですよね。
「もしかして、この便利さの裏側で、私も誰かに、何かに、監視されているんじゃないか?」って。それは決して大袈裟な話じゃなくて、むしろ私たちが日々、肌で感じている漠然とした不安の、具体的な形だったんじゃないかと思うんです。
この作品は、私にとって、現代社会との向き合い方、そして「自分らしさ」とは何かを改めて問い直すきっかけになりました。金原ひとみさんが描く、このゾッとする世界観は、Audibleで聴くことで、より一層リアルな体験として心に刻まれるはずです。
もし、あなたが今、漠然とした不安を感じていたり、現代社会の「見えない目」について考えてみたいと思っているのなら、ぜひ一度、この『YABUNONAKA』をAudibleで聴いてみてください。
きっと、あなた自身の心の中に、これまでとは違う問いが生まれるはずですよ。
耳から直接飛び込んでくる言葉の数々は、きっとあなたの心の奥底にある感情をそっと揺さぶってくれるはずです。
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